先週、「やさしい音楽サイト」レミファを本格オープンいたしました。

このレミファを立ち上げるにあたっての話を書こうと思います。

・やさしい音楽メディア レミファ
http://remifa.net/

やさしい音楽サイトレミファ

なぜ“やさしい音楽サイト”をやろうと思ったのか

なぜ“やさしい音楽サイト”をやろうと思ったのか。

それは、僕自身が音楽好きで、なおかつレミファに似たサイトがあまりなかったからです。

レミファを読んでほしい人は、以下のような人たちです。

  • 音楽は好きだけれど、どうやって曲を見つけたらいいかわからない人
  • 昔は音楽をよく聴いていたけれど、最近はめっきり聴かなくなった人

音楽が好きな人たちをそのコア度・マニア度で図式化した場合、レミファの記事を届けたい人はここらへんの人たちです。

やさしい音楽サイトレミファを読んでほしい人たち

音楽に全く興味がないという人を振り向かせるという、言ってみれば「0を1にする」ことは、なかなかできません。

ただ、もともと音楽自体は好きな人や昔は好きだった人を振り向かせることは、それよりはまだ簡単でしょう。
言ってみれば、「1を2〜3にする」ということです。

そして、そういう“隠れ音楽ファン”はかなりたくさんいると思うんです。

だからこのサイトの名前は、全くの初心者のための「ドレミ」(0を1にする)ではなくて、少しは土壌のある人のために一歩だけ進んだ「レミファ」(1を2〜3にする)としました。

レミファが取り扱わない記事ジャンル

今のところレミファでは取り扱う予定のない記事ジャンルも、けっこうあります。

  • 一次情報(リリースやライブのニュース)
  • 批評やレビュー、「●●論」的なもの

以上の記事は、すでにやっているメディアが他にたくさんあるので、レミファでは取り扱う予定はありません。

人に説明するときに、以下のような例をよく挙げています。

iTunesなどによる音楽のデジタル化が始まってから「アルバムを通して聴くことって減ってきてるよね」という前提の状況があるとして。

×:レミファっぽくない記事の例
「アルバム一枚を聴く習慣は果たして消えるのか?」

これは「●●論」的な記事です。

こういった記事に興味がある人は多いし、だからそれを掲載するメディアも多いのでしょう。

ただ、レミファとしてはもっと入り口の近くにいる人に、ダイレクトに役に立つ記事を発信したいと思っています。

同じ前提の状況だったら、例えばこういう切り口です。

○:レミファっぽい記事の例
「あなたが知らないかもしれない、アルバムを通して聴かないと分からない音楽の醍醐味」

つまり、いま音楽が好きでたまらない人はアルバムを通して聴いた時の醍醐味も知っている人なわけで、それだったらその知見をライトな人たちに役立てようよ、ということです。

こういう風に、僕としてはコアな人が喜ぶ記事よりも、ライトな人たちの世界を広げることの方に興味があるし、「音楽メディア」としては後者をやっているところの方がだいぶ少ないなと思っていました。

レミファとしては、論じることよりも、ダイレクトに誰かの役に立つことをまず考えたいと思っています。

“やさしい”とはどういう意味か

“やさしい”と銘打っているのは、音楽にそこまで詳しくない人にもちゃんと伝わるように音楽を紹介することにこだわる、ということです。

レミファでは、小難しい音楽用語を使うことはしません。

普段あまり音楽に触れない人の感覚にそって、わかりやすく音楽を紹介するように心がけます。

例えば目の前に音楽にそこまで詳しくない人がいたとして、その人に自分が大好きな曲の魅力を伝えたい場面があったとイメージしてみてください。

その人に対して「この曲はエクスペリメンタルでエレクトロな要素も混じってるけど、ビートも効いてて超ポップなんだよ」みたいに、音楽ファンしか分からないような単語を使った言い方はしないですよね。

それよりは「この曲を聴くとテンション上がるよ!」とか「これは家でソファにでも座ってゆっくりしながら聴くのにピッタリ」とか、その人がイメージしやすい表現の方が、音楽に詳しくない人には伝わるはずです。

このように、私たちが大好きな音楽を普段はそこまで音楽に触れていない人に伝えるには、“やさしさ”が必要だと考えています。

  • 誰にでもわかる表現をする“やさしさ”
  • 誰かの役に立つことを考える“やさしさ”

これがレミファが忘れてはいけない“やさしさ”だと思っています。

まあ、自分で自分のことを「やさしい」と言うのはどうなの、とも思いますが、心持ちとしては「やさしくあることを常に心がけていたい音楽サイト」という感じです。

謳い文句として、それをわかりやすく「やさしい音楽サイト」としています。

レミファの運営体制について

以上のような信念やポリシーは、レミファのサイト内にも同じようなことを書きました。
「レミファ」とは | やさしい音楽メディア レミファ

ただここは個人ブログなので、それに加えてレミファの運営体制についてちょっと書いておこうと思います。

というのも、その点については僕がとても感謝していて、思うところがあるからです。

このレミファというサイト、最初は僕が一人でも細々とやっていこうかなと思っていました。

ただ、ある時に考えを変えて、音小屋の友達・仲間の中から協力してくれる人を募集してみようと思ったんです。

音小屋というのは、音楽雑誌「MUSICA」や音楽フェス「VIVA LA ROCK」をやっている鹿野淳さんによる音楽メディア講座のようなもので、僕はその4期イベント科に通っていたんですね。

その時のことについては、こちらにざっとまとめています。
音小屋第四期の記事一覧|いぬと海

音小屋の受講生は東京だけでも合計で約200人、大阪、名古屋、仙台、札幌、福島などの地方開催も含めると約300人に増えています(今も開催中)。

その音小屋生が集まるFacebookの非公開グループがあるんですが、そこに「こんなメディアを立ち上げようとしています。協力してくれる人は手を挙げてください」という募集をかけてみました。

「これで一人も手を挙げてくれなかったら、自分、そうとう人徳ないな……」と不安に思いながら「まあ2〜3人手伝ってくれる人が出てきたらいいな」と思っていたところ、最終的に30人以上が手を挙げてくれるということに。

嬉しいのもありますが、驚きました。

そこから合計4回に分けてこのプロジェクトの説明会を開き、全員に自分がやりたいことを伝え、最終的に約30人の人が様々な形で手伝ってくれることになりました。
スタッフ紹介 | やさしい音楽メディア レミファ

その約30人のスタッフは、最初はボランティアとして参加してくれます。

僕としてはだからこそ、そのスタッフたちにお金以外の何かをたくさん与えなきゃいけないなと思っています。

例えば日々のやり取りの中で、ウェブメディアの運営や記事の書き方について僕が自分なりに培ってきた経験やノウハウを教えたり、外部の人との打合せがあれば(それが許されそうな人であれば)コアなスタッフを同席させて経験を積んでもらったり。

編集会議は月に一回の定例として、そこには手伝ってくれる人をみんな呼んで(予定が合うようであれば)、一ヶ月の振り返りや今後の計画、そしてサイトの閲覧データや売上などの数字、僕が運営しながら考えていることなどを全て共有しようと思っています。

そうやって、僕はそのスタッフたちに無償の愛のようなものを注ぎ続けたい、と思っているところです。
(とか言いながら、どこまでちゃんとできるかは分からないですけどね。笑)

レミファはサイトだけではありません

このレミファというのは、「音楽にハマる人を増やす」ことを目的にしたプロジェクトです。

自分たちのサイトは、そのための大事な手段ですが、やろうとしていることはそれだけではありません。

例えば、新しい曲に出会うことに特化したイベントを開催するとか、音楽とは異なる業界の企業とのコラボレーションをする、とか。

将来的には、例えば「音楽に出会えるカフェ」の運営とかもやれるといいですね。

そうやって自分たちのサイト以外の活動も手広くやりたいと考えているので、レミファというのはサイト名であると同時にプロジェクト名でもあるんです。

などなど、いろいろと考えていることはあるんですが、ひとまず大風呂敷はあまり広げないでおきます。

やさしい音楽サイト・レミファ、よかったら以下からフォローしたりいいね!したりしてもらって、ぜひチェックしてみてください。

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