チリ対オーストラリア

このグループBはオーストラリアが1弱であとは3強が揃ってる感じで、申し訳ないけど3ヶ国とも突破のためにはオーストラリア相手には取りこぼせないっていう試合。

チリ代表スタメン(対オーストラリア)

チリ代表は、バルディビアがスタメン。
解説の城福監督も言ってたけど、オーストラリア相手にある程度はボールを持てるっていう判断からかな。

オーストラリア代表スタメン(対チリ戦)

オーストラリアは若返ってるなー。

ゲームはやはり、両サイドバック(イスラとメナ)を高い位置に張らせて幅を持たせながらパスを回していくチリがポゼッションを握る展開。
けれど、オーストラリアもその背後のスペース、特にイスラの裏をオアーが突く形が何度かあり、ここは走り合い・主導権の握り合いになるホットゾーンに。

けどやはり個々のテクニック、特にアタッキングサードでの効率性では上回るチリが押し込み、その流れの中でサンチェスが先制。
チリとしては狙い通り、左サイドでボールを持ってから右サイドに張ってフリーで待つイスラに渡した形から。

さらに数分後、サンチェスが一つのトラップでジェディナクを置き去りにしてゴールに向かい、バルガスがダイアゴナルランでDFを引き連れて空いたスペースに侵入したバルディビアが追加点!

バルガスのフリーランはタイミングと言いコースと言い、お手本通りだったんだけど、オーストラリアはそれにフラニッチもウィルキンソンも二人とも釣られていってしまって、「Wiiのウイイレかよ!」っていうお粗末さでもあった。

ここらへんまでは、「おいおい一方的な展開になっちゃうんじゃ…」っていうほどチリのペース。
イスラの上下動もすごかった。

けれど、オーストラリアは一発のクロスからケーヒルのヘッドで同点。
PA内にいたのはケーヒルだけだったんだけど、メデルとの完全な一対一のエアバトルに勝った形。

チリは一点を返されたものの、リードして前半を終了。

ちなみに前半終了時までの、チリの両サイドバックの攻撃時のパスの受け方を見てみた。

チリ代表のイスラ(対オーストラリア)

チリ代表のメナ(対オーストラリア)

特にイスラの方は、ハーフラインよりも高い位置をキープしてボールを受けることが多いぐらいで、中央もしくは逆サイドからの中長距離のボール(一発で展開を変えるパス)も多いことが分かる。

メナも、サイドチェンジのボールはイスラほどではないけれど、やはりボールを受ける位置は高い。

って後半もチリペースかと思っていたら、チリはパス回しにミスが増え、前線の動き出しも前半ほどアグレッシブじゃなくなって(これは疲労というかコンディショニングの問題もあるのかな)、むしろオーストラリアがサイドからケーヒルにボールを集めてチャンスを作るように。

これはケーヒルがサイドからのボールでゴールネットを揺らしたもののオフサイドだったシーンのこと。

サイドからのクロスがケーヒルを超えて、その裏のブレシアーノに渡ったり。

後半のチリの攻撃が機能不全に陥っていたの、チリ自身のペースダウンの他にオーストラリアが守り方を変えたことも関係してるかもしれないんだけど、この試合の後半はもうけっこう眠くてボーっと見てた(笑)。
録画してたら、ポステコグルーが何か策を投じてたのか、もう一度ちゃんと観てみたいんだけど。

ただチリもチリで、監督も選手もそのペースを変えられていないのは気になった。

両チームともチャンスはあったんだけど、最後にボーセジュールが決めて、チリはようやく勝利を確信できることに。

チリは2010年のビエルサ体制と変わらず、日本人が好きそうな(僕も好きな)アジリティの高いパスサッカーをしてるんだけど、このままいくとやっぱりグッドルーザー止まりになりそうというか。

しかも2位通過だったらおそらく4年前と全く同じパターンでブラジルと当たって、また玉砕するんじゃ…、っていう。

特にこのオーストラリア戦で見せた、後半の失速と空中戦への脆さは、4年前にはそこまで感じた覚えのないネガティブ要素なので、ちょっと気になるところです。

4年前の成績を上回るために、そして初戦がオーストラリアだから、っていうことで、この試合にはまだまだコンディショニングを合わせていないっていうことならまだ分かるんだけど、とにかく次のスペイン戦は要注目だわ。

あと、個人的な心配事は、まだ体が慣れてないと1時・4時・7時ってキツいな!そして明日はここからあと1試合(しかも日本戦)があるのか!っていうことです。