三谷幸喜監督の新作映画「清須会議」を観てきました。

その感想はネタバレになるので、最後に書くとして(見たくない人は途中で見るのをやめてください)、これから観るという方に「これだけはやっておくことをおすすめ」っていうことをお伝えするためのエントリです。

おすすめしたいことは、至ってシンプルです。

この登場人物紹介を見ておいた方がいいです!

映画『清須会議』公式サイト CHARACTERSより

というのも、僕はてっきりそれぞれの人物が登場した時にテロップで名前ぐらいは出ると思ってたんです。
しかし、それが、まっっったく出ないんですよ。

日本史に疎い僕は、羽柴秀吉や柴田勝家ぐらいなら分かりましたが、その他はちょっと厳しかったです。
池田恒興や丹羽長秀も、僕はほとんど知らなかったです…。
織田家に関しては、どの名前も「ノブ~」「ノブ~」「ノブ~」で、顔は全員伊勢谷友介に見えてくるし…。

いや、全く不勉強と言えばそうなんですが、三谷映画を観に行く人たちがこの登場人物をほぼ知ってるかと言ったら、ちょっと厳しいと思うんですよね。

なので、この登場人物図は、見ておいて損はないと思います。

それだけで、映画の序盤に余計なエネルギーを割く必要がなくなることは間違いありません。

この登場人物のテロップ紹介がないのは、娯楽映画としてはすごく不親切だと思いました。

以上が、これから「清須会議」を観る人に、一つだけおすすめしておきたいことです。

以下は感想を書きますので、ネタバレになります。
あまり具体的なことは書いていませんが、見るのがイヤな方は避けてください。

映画「清須会議」の感想

僕は「笑の大学」(三谷幸喜は原作・脚本)、「THE 有頂天ホテル」「ザ・マジックアワー」と三谷幸喜のコメディものが大好きなんですが、その延長上で見たらいけない映画ですね。

コメディなのか、史実ドキュメンタリーなのか、ちょっとハッキリしなくて、過去の作品のように観終わって「あー、楽しかった!」という作品ではありません。

三谷監督自身がこうコメントしているので、今回はかなり史実ドキュメンタリーに意図的に寄せているんだと思います。

「特に今回は映画監督ではなく映画ファンとして好きな題材で映画を撮らせてもらい、歴史好きとして好きな史実を再現させてもらった」
三谷幸喜監督「映画ファンの発想」…「清須会議」を語る : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

俳優の演技を見れば、三谷幸喜が「この映画の本当の主役」と表する小日向文世(丹羽長秀)、鈴木京香(お市様)、さらには剛力彩芽(松姫)と、見応えのある登場人物がたくさんいます(松山ケンイチの軽妙さも素晴らしかった)。

それはいつものコメディではなくて史実ドキュメンタリーに寄ったからこそ生まれた演技なんだと思いますが、でもやっぱり三谷映画としてはコメディ路線の方が好きだなー。