「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」を観てきました。
その感想を書いておきます。
ネタバレというか、観た方にのみ分かる内容となっています。

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ところで、このブログで映画の感想を書くのってもしかしたら初めてかもしれないです。
2012年はこのブログをよりライフログ的に使っていこうかと思っています。


主人公のオスカーは、“答え”を探す週末の旅をずっと続けている。
あれだけ優しくて知的な父親を亡くした後の日々は、
そうでもしないと決壊してしまうんだろう。
(アスペルガー症候群という形で、既に歪みは表れているけれど)

映画も徹底的にそのオスカーの視点で描かれる。
手持ちの多用から徐々に固定にシフトしていくカメラワークは、
オスカーが置かれている心情と映画の起承転結をそのまま表している。

ただ、オスカーは鍵の秘密の最後まで辿り着いても、“答え”は得られなかった。
正確に言うと、オスカーが期待していたような“答え”はそこに無かった。

この映画で“答え”を提示しようとしない人間が、もう一人いる。
それがマックス・フォン・シドーの演じる間借り人。

彼は「全てを知る者」だけれど(だからこそ)「人生の悲哀も背負う者」として描かれていて、
そんな彼もまた、彼の身に何が起こったのかというオスカーの求める答えを差し出そうとしない。

結局、“答え”なんてものは世界に無い。
とはいえ、無くても人は生きていけるし、本当に大切なことはそれを見つけることではない。

ただし、答えがなくても生きていけることを受け入れるのは、
単純な答えばかりを見つけた気になって生きていることよりも難しい。

だから、人には人が要る。
(間借り人は、そこに失敗してしまった)

オスカーには、ありえないほど近くに人がいた。

それは時に、答えを見つけることよりもよっぽど難しい。