前回の記事、ダイビングのクチコミに僕が懐疑的な理由はちょっと消化不良のところがあったので、
(といっても、どこからもご指摘や苦情は頂いてないんですが。笑)
その補足的な部分も含めて、もうちょっと「ダイビングの口コミ」について書いてみようと思います。
結局のところ、僕は「ダイビングのクチコミは、慎重に取り扱った方がいい」と思っているんです。
前回の記事で書いたように、
ダイビングはベテラン~ビギナーで情報の格差も大きいから、というのが大きな理由です。
あるクチコミを、受け手(特にビギナーの場合)がそのまま信じ込んで、
その結果としてストレスのかかるダイビングをすることになる。
そういうケースがなるべく少なくなってほしいな、と願っています。
(そのために、こういう記事を書いていたりします)
では、ちょっと具体例を挙げてみます。
あまり個別の論議にはしたくないんですが、その方が分かりやすいかと思い…。
例えば、こういう質問があったとします。
「雲見で潜ってみたいのですが、オススメのサービスはありますか?」
これはQ&A形式ですが、
例えばダイビングのクチコミサイトの「雲見」のページを想定していただいても構いません。
いずれにせよ、こういう質問や情報は絶えることなく、常にニーズがあるものです。
雲見に行くぐらいですので、だいたいダイビングを始めて20本ぐらいとか、
アドバンスを取得したぐらい、の方が質問しそうなイメージがあります。
(それは僕の印象です)
この質問に対して、ある人がこう答えたとします。
「Aというサービスがいいですよ。施設も快適でしたし、ガイドさんもいい人でした」
だいたいこういう返事だったとします。
(実際の回答・クチコミも、こうしたものが多いと感じます)
ここで僕が気になってしまうのは、
その答えた人がどれだけダイビングの知識・経験があるのか、という点。
例えばmixiでこういうやりとりがされていたら、
僕はその返事をしている方のプロフィールを見たくなってしまいます。
つまり、その人は雲見の他のサービスも経験した上でAが良いと言っているのか、だとか。
あるいは、Aというサービスの中でそのガイドさんはいい人だったかもしれないけれど、
他のガイドさんはどうなのか、だとか。
例えば繁忙期、お客さんがたくさん来る時でも、
同じだけのクオリティが保てるのかどうか、だとか。
そのガイドさん以外に当たるとちょっと…、というのだと困りますよね。
また、その返答をした人が経験した、その時のダイビングにもよると思います。
(ちょっとイヤな見方ですが)その時にゲストが少なかったとしたら、
そのおかげで快適に楽しく潜れたのかもしれませんよね。
人が増えた時にどうなるのか、
つまりそのガイドさんは同じだけの安全管理・ガイディングができるのか、
という点が、僕は気になってしまいます。
それを見極めるには、ある程度の知識・スキルが必要になるとは思うんですが、
回答者の方は、その人が体験したダイビングから、そこまで考えたのだろうか、と。
うーん、以上のようなネガティブな見方はあまり書きたくはないんですが、
何が言いたいかというと、
サービスだとかガイドさんって、そこまで見据えた上で選ぶ(薦める)方がいいと思うのです。
なぜなら、ダイビングはやっぱり人の命に関わるものですから。
生死にダイレクトに関わらなくとも、
受けるストレス次第でそのダイビングが楽しいかどうかが大いに左右されるわけですから、
やっぱり慎重に書かなければいけないと思うんですよね。
しかも料金面でも、ダイビングは決して安くはないレジャーです。
1日2ボートダイブで、高級すき焼き店でリッチなご飯が食べられるぐらいのお金が飛びます。笑
なので、もしも僕が誰かから
「〇〇というポイントに行こうと思うんですけれど、オススメのサービスとかある?」
と訊かれたら、まずその人のスキル・経験や、好きなダイビングスタイルから考えます。
その上で、自分が〇〇で実体験していない部分はとにかくネットや知人経由で調べまくります。
(ダイビングで「調べ物をする」という行為自体も、質問してくれた人よりは慣れてるだろう、という理由からです)
そして、自分が何について調べたのか、
どこからどこまでが実体験に基づく話で、
それ以外は「これこれこうだから、僕はこう思う(推測する)」と話します。
まあ、僕が気真面目すぎるのかもしれないですが、
ダイビングで何かを薦めたりするのであれば、ここまでしたいなとは思います。
なお、余談ですが、
mixiに「ダイビングのことなら何でもAtoZ」というコミュニティがあります。
これは総じて回答者の方々が(僕なんかよりも)スキル・経験のある方が多く、
おしなべて回答も丁寧なコミュニティだと思います。
回答する側がダイビングを俯瞰できる知識を持っていれば、
クチコミコミュニティとして十分に成り立つ、という好例なんじゃないかと思います。
ここにいらっしゃる方々が、mixiのような閉鎖型サイトではなく、
オープンのダイビング系クチコミサイトに流れてくだされば、
いい形になっていくんじゃないかなあという予感があります。
繰り返しますが、ダイビングは、
特に最初の頃は分からないことがたくさんあるレジャーです。
「そういう段階のビギナーの方々にも、客観的で公平な情報が多く用意されている」
という状態が望ましいですし、そのために自分にできることはなんでもしていきたいなと思っています。