僕が大好きなアーティストに、Caravanという人がいます。


ナタリー – Caravan新アルバム「Quiet Fanfare」は自身最高傑作より

Caravanはベネズエラで幼年時代を過ごした日本のシンガーソングライター。
その曲中では「人が地球の上で生きるということの本質」が歌われていて、僕にとって音楽アーティストの枠を超えて、その生き方や考え方自体が大好きな人です。

CaravanについてはTwitterでも思い立った時にいくつもツイートしているので、僕がどんな思いを抱いているのか、それを紹介したほうが早いかもしれないです。

以下は2012年のSWEET LOVE SHOWERの時の感想ツイート。

Caravanがほぼ“ネット限定”で音楽を売ることの意味

ここまで僕がいかにCaravanを好きかを語るブログエントリ、みたいになってますが、上で語ってる僕が好きなCaravanの部分は、以下のお話につながるものなんです。

Caravanが新作アルバム「Quiet Fanfare」を自身のレーベルのウェブサイトとライブ会場のみで販売することを発表しています。


ナタリー – Caravan新アルバム「Quiet Fanfare」は自身最高傑作より

ここまでは、現代の音楽の売り方で最近よくあるやり方の一つかもしれません。

ただ、今日さっき音楽ジャーナリスト・鹿野淳さんがFacebookにアップしていた投稿で、「ああ、そこまで徹底してやってるんだ」ということを知りました。

特に印象的だったのが、ここ。

いろいろな想いがあって、こういう活動を今の彼はしているんだと思います。
媒体用の紙資料も作らないということを聞いて僕が思ったのは、「音楽を届ける中で、いっさいの無駄を省きたいんだな」ということでした。

無駄に置かれるならショップにCDを置かなくてもいい、読むか読まないかわからない資料なら作らない方がいい。Caravanらしい、はっきりした姿勢です。

この無駄を省くという行為と姿勢が、Caravanの生き方自体とまさにフィットしてるんですよね。
それは「単なる音楽の売り方」の話ではなくて、Caravanの場合は、生きること自体の表現にもなっていて、そこに一切の無理も齟齬もないっていう。

それで、僕はこのCDをHARVEST ONLINE SHOPから買いました。

正直、今の時代に送料も込みで3,650円って、値段だけ見れば高いと思いますよ。

でも、僕はそのお金を単にCDや楽曲だけでなくて、Caravanの生き方だとか考え方に支払ってる、っていう感覚です。

そこまで思えるのは、僕にとってCaravanが特別なアーティストだからですが、このように「売り方」が「生き方」とシンクロしていて、その人自身を最も表現できているプロモーション活動や販売活動(ひっくるめて言えば、ファンとのコミュニケーション)をしていれば、そこにはCDと音楽以上の価値が生まれると思うんですね。

ということを、自分自身がファンとして購買行動をしながら感じました。

Caravanだけの事例に関して言えば、まあ、それだけ僕にとってCaravanが特別なアーティストだって話でも済んじゃうんですが、そこから話を全体論に持っていけば、これと同じように「各アーティストがそのアーティストに最も合う、自身を最もよく表現できているようなコミュニケーションをする」っていうところは無限に可能性があるなあと思いました。