ロッキン雑感ラスト、3日目です。1日目と2日目はこちらをどうぞ。
ロックインジャパン2010 1日目(2010.08.06) 「未知」
ロックインジャパン2010 2日目(2010.08.07) 「中心」
1日目・2日目と同様、印象に残ったアーティスト(アクト)を書いておきます。
●素晴らしかった!
毛皮のマリーズ、TOTALFAT、OGRE YOU ASSHOLE、オレスカバンド
●大好きなのだから、素晴らしいに決まってる!
Dragon Ash
2日目と同様、この日も9:30頃に会場着。
さっそくマンゴー練乳がけかき氷(広島焼さくら)を食べる。いやー、ほんとに暑いのよ今年は。
1発目はフォレストの毛皮のマリーズ(2回目)から!
初めて毛皮のマリーズを観たのは、2月のダイノジロックフェス5。
その時よりもずっと良かった!
後から知ったけど、志磨遼平が「今年の4月にやったツアーで初めて観客が怖くなくなった」と言っていた(rockin’on japanより)。それまでは客を敵だと思ってやってたそうで。
その変化が如実に分かる、志磨遼平のピースフルな部分がよく伝わってくるライブだった。僕ももう30歳なので(笑)、周りを全部傷つけるようなアクトよりはこうやって気持ちがオープンなライブの方が好きだなー。
セットリストも(夏フェス仕様なのか?)かなりベストに近いというか、メジャーデビューアルバム「毛皮のマリーズ」を中心に聴きやすい曲をやってくれて。「愛の賛歌」での登場から「ボニーとクライドは今夜も夢中」で早くもワールド全開状態、そして栗本ヒロコボーカルの「すてきなモリー」!
ここまででかなり素敵な展開で、真っ赤なタイツの志磨くんも妖艶だわで、かなり興奮。
そこからも「愛する or die」「ビューティフル」と、キャッチーな(僕が大好きな)曲を立て続けにやってくれて、それらが(2月に観た時とは違って)オープンマインドな志磨くんから発せられるところが素晴らしかった。
志磨遼平はMC一つをとっても言葉の使い方が抜群にうまい。書く言葉、口から発する言葉、どちらにも文才があるんだろうなー。
例えば「このフェスを“祝福”しに来ました」の“祝福”という言葉の使い方だとか。他にも素敵な言葉がたくさんあったのに、全てを覚えておらず書き記せないのが残念でならない。
こういうマリーズなら今後もずっとライブを観ていきたい!この素晴らしさ、あー、えげつない!
次はDJブースでやついいちろう(4回目)。去年ぐらいからいよいよDJとしてブレイクしてるねー。
ちょっと体力温存も考え、あなご丼(美味かった)を食べつつ後ろの方で参加。
「セントレイ」「Fantasista」「Check it out! Check it out! Check it out! Check it out!」「希望の轍」など、そりゃあ盛り上がるんだけど、個人的にはちょっとマンネリも感じつつある。
パークステージに戻って、UNISON SQUARE GARDEN(初)!
アルバムは「JET CO.」を聴いてただけだったけど、これもいいライブバンド!
昨日初めて観たSCOOBIE DOと同様、曲を知らなかったとしても満喫できるノリと楽しさ!
ベースの田淵は「日本で一番見切れるベーシスト」と評されてる(らしい)ほどは動き回ってはいなかったけれど、やっぱりベースのリズムがしっかり主張してるバンドは安心して聴ける。
「ライドオンタイム」だとかの軽快に踊れる曲も豊富で、僕の中で「観れば絶対楽しめるライブバンド」の仲間入り!
次の本命は同じ場所(パーク)でTOTALFAT。それまでちょっと時間があるので、お隣のフォレストで藍坊主(初)を観ることに。フェスによく出てるのは知ってたけれど、あまり聴いたことがなかったし、初めて観た。
まあ、「普通だなー」というのが正直な感想(笑) やっぱり日常的に自分のアンテナに入ってこない音楽(アーティスト)はそれなりに好き嫌い的な理由があるんだな、と実感。
というわけで、今日の目玉の一つ、TOTALFAT(初)へ!
毎年この夏フェスの時期は僕が(予習も兼ねて)iPhone・iPodで最も音楽を聴く季節なんだけれど、7月に最も再生回数が多かったアーティストがTOTALFATだった(僕のLast.fm調べ)。この事実だけで、初めて観るこのアーティストをどれだけ楽しみにしてたかが分かる。
陣取ったのはモッシュピットのすぐ手前ぐらい。意外と(?)空いてて、好きなように踊れるスペースがある、良いポジション。
いやーしかし思ってた通りに楽しかった!やっぱり超速パンクではなくて、ある程度踊れる余地のあるリズムが好きなんだろうなー。周りの人たちももちろんノリノリで、それをまさに言い得てるMCもよかった。
「TOTALFATのライブは俺たち4人だけじゃなくて、ここにいる全員で作ってると改めて確信しました!」(Shun)
「みんなの汗、声、拳も含めて俺たちのライブだと思ってるから!」(Jose)
その通り!と感じさせてくれるライブの一体感だった。
まあ、細かいこと言えば、Kubotyの超絶メタルギターは音源の方が良く聞こえたし(Kubotyはスタッフに「音上げて」とジェスチャーで伝えてたからボリュームも関係してるのかも)、ボーカルのJoseはもうちょっと声量がほしいとも感じた。
けどそんなことは些細なことで、あれだけノリのいい音楽と周りで楽しんでる仲間たちがいれば、全然問題ない!
「Summer Frequence」は何度も聴いてた曲だけど、ライブでもやっぱり最高に楽しい曲だね!
TOTALFAT終わって汗だくになりながら、間髪入れずに隣のフォレストでOGRE YOU ASSHOLE(4回目)!
5月のSense of Wonderを初めとして、なんだか今年はやたらと観る機会が多い。もちろん他に真似できない、奇天烈で心地良い彼らの音が好きだから意識して観に行くわけだけれど。
5月は久しぶりのライブだったみたいで、それよりも先週のフジロック、そしてこのロッキンの方がずっと完成度の高いライブだったと思う。演奏が上手くまとまってた感じ。
とか言いながら、僕は何も考えずひたすら踊ってるだけ。「ステージ」のイントロからウキウキして待ち焦がれて、馬渕のギターリフが始まると同時にダンシングタイムスタート!特に、フェスでも定番な「ピンホール」「コインランドリー」あたりはもう鉄板的に踊りまくれる。
それにしても、同じぐらい踊りまくってるのに、パークのTOTALFATと比べて、このフォレストはむちゃくちゃ暑い!(特に前方)
木に囲まれてるおかげで風が回らなくて、蒸し風呂みたいになってるんだろうなー。昨日のBIGMAMAも汗だくになったけど、名前の割に暑すぎるよ、サウンドオブフォレスト!
ステージ上の出戸ももちろん暑かったようで、「鉄板みたい。牧場の上のように暑いです」とよく意味の分からない(笑)MCをしていた。
ともかく、オウガもどんどん好きになっているバンドだ!
と、灼熱のTOTALFAT~オウガのダンスパーティを終えて、森のキッチンで牛すじ焼き(広島焼さくら)とりんごかき氷いちごアイスのせを食べながら休憩。
パークからはThe Mirrazの「Check it out! Check it out! Check it out! Check it out!」が聞こえてきた。
次はひたちなかに絶対欠かせない、来た時は一度も欠かしたことのないDragon Ash(約20回目)!
もうねー、僕にとっては降谷建志を中心に、彼らは特別なのよね。年齢でも一つ違いだけれど、20代前半だった自分の代弁者であり、それから一緒に年を重ねてきた(と勝手に思ってる)人たちだし。
もちろん音楽的にも好きなんだけれど、全くもってそれ以上の感情がある。
その僕がDragon Ashに感じる“特別な感情”が最高にスパークするのが、このひたちなかという場所(この感覚はけっこう多くの人が抱いてるのだと思う)。
降谷建志は「『百合の咲く場所で』はこの場所(ひたちなか)を考えて作った」と公言していたり、過去の10年間でもいくつもの忘れられないシーンを生んでいたり、彼にとっても同じように特別なんだっていう気持ちが伝わってくる。それを共有できるのが嬉しいんだろうな。
今年も最後の方のMCで「「このフェスがあるから辛いことも乗り越えられると思ってる奴!俺がそうなんだよ!」と“特別感”を炸裂させてくれて、しかもすごく降谷建志らしいメッセージで、めっちゃ嬉しかった。
ステージの中身に関しては、「Dear Mosh Pit」が特によかった!「俺たちの歌じゃねえよ。お前たちの歌だよ!」という降谷建志の煽りもよかったし、二番のアレンジを変えて馬場さんのベースが疾走するバンドスタイルにしてくれたのも新鮮で(けれど初期のDragon Ashっぽくて)すごく印象的。
フェス(ロッキン)ではお馴染みコーナー化しつつある友達登場のシーンでは、ラッパ我リヤとの「Deep Impact」が懐かしかったなー。「いよいよ壁はなくなるぞ」と歌われてから、もう10年かー!
ただ、すごく申し訳ないんだが、トリだと時間がたっぷりあるからまだいいものの、限られた時間の中ではHIP HOP色が強いコラボ曲よりもDragon Ashオリジナルの曲をたくさんやってほしい、というのが個人的な願望。
いい曲は山ほどあるんだから!
でも、それでも友達を呼んじゃうのが降谷建志という人間の人懐っこさで、それもよく分かるんだけど。
Dragon Ashが終わり、残る予定は、たまたまどれも女性アーティスト。
ハングリーフィールドで梅ソーダと佐世保バーガー(高いのにフェスに来ると買ってしまう…)を買いこみ、シーサイドに移動。
食べ終わってから、この3日間で(終わろうとしてるのに)初めて20分ほど時間ができたので、ちょっとゴロ寝。空の下で気持ちよかったー!
スッキリした後は、Rie fu(初)!
1stアルバムが出た2005年からなにげに愛聴していたRie fu。ようやく初めて生で観る機会が巡ってきた。
シーサイドステージの雰囲気に合った、心地良くもしっかりと心に届くライブ。Rie fuの声は力強くて、同時にどこまでも届きそうな伸びやかさもあって。
「decay」「Life is Like a Boat」という昔の曲をやってくれたのも嬉しかった。やっぱり5年前の曲ともなると、それなりに懐かしい思い出があるよね。
MCで「夢のようなこのステージに立てて、この夏一番の、もしかしたら今年一番の思い出になりました」と言ってくれていたのが意外ながらも嬉しかった。Rie fuのような立ち位置のアーティストにとってはロッキンってちょっと別枠の存在なのかと勝手に思ってたけれど、「出演することが嬉しい」と思ってくれていることが嬉しかった。
ここらへん、僕がこのロッキンというフェスをすっかり“ホーム”と感じてる証でもある(笑)
Rie fuが終わっていったんグラスに戻るとき、後ろからSEで「NO ROCK’N’ ROLL RADIO」(PENPALS)が流れてきて、懐かしさがこみ上げてきた。昔レイクでクソ暑い昼間に観た年と夜にトリで観た年があったなー、とか思い出して(調べてみたら2002年と2003年)。
フェスと一緒に年を重ねるっていうのはこういうことだね。
オレスカバンドまではグラスでチャットモンチー(6,7回目)をちょっと観る。
彼女たちを初めてウィングテントで観た時も衝撃を受けたなー(これも調べてみたら2006年)。
個人的には、チャットモンチーって最初はボーカルギター・橋本絵莉子のバンドだったのが、近年どんどんベース・福岡晃子のバンドになってきてると思う。福岡晃子のベースの音と存在感はかっこかわいい。
ただ、レイク、グラスとステージがどんどん大きくなってくると、もうちょっとドラム(高橋久美子)がレベルアップしないとキツいなーと感じてしまう。なので、最近はフェスに出ていても最優先で観るアーティストじゃなくなってきちゃってる。
あと一回り・二回り大きくなってくれ