2011年12月5日に日本武道館で行われた毛皮のマリーズの解散ライブ「毛皮のマリーズ TOUR2011 “Who Killed Marie?”」に行ってきた感想です。
※なんだか下書き状態にあったものにその日のツイートなども交えて、2015/2/25にアップしてます。
ただ当時の下書きは途中で終わっているので、ちょっとぶつ切れ感が(やっぱりライブの感想などは覚えているうちにみんな書いちゃうに限りますね)。
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毛皮のマリーズは最近のバンドの中でも、とても好きなバンドだった。
「一緒に歳月を重ねていくバンド」だと思っていた。
その毛皮のマリーズが2011年内での解散を発表した。
とはいえその発表より前からこの日は武道館公演は予定されていて、僕も発表前にチケットを買ってた。
最初は「うおー、マリーズがいよいよ武道館か!志磨くん、あのステージが似合うんだろうなー!」とか思ってたんだけど、あの発表を境に感情やテンションの持って行き方が分からなくなってしまった。
そんな毛皮のマリーズの、最初で最後の武道館。
長文になるけれど、武道館でのライブ自体に加えて、いま僕がマリーズに対して思ってることを全て書き切っておこうと思う。
解散について
(結果として最後となることが分かった)アルバムのタイトルが「THE END」であること、そして解散が発表されたとき、僕は確かにショックだったけれど同時に「やっぱり」とも思った。
なぜかと言えば、今年に入ってからのライブを観ていて「ああ、志磨くんの表現したい世界ってもうマリーズでは表現し切れないんだろうな」とすごく感じたので。
アルバムで言えば「ティン・パン・アレイ」からそうだったのかもしれないけれど、特に「HEART OF GOLD」を何度かライブで聴いて強くそう感じた。
あの曲、正直アレンジ次第ではもっともっと名曲になれるぐらい、原石としては光ってると思う。
でもその志磨くんの原石が“毛皮のマリーズとしては”爆発し切れてない感じをすごく受けた。
もともとが志磨くんを中心としたバンドであるのは明明白白なのだけれど、他のメンバー、僕の印象を正直に言えば特に富士山富士夫(ドラム)と栗本ヒロコ(ベース)がバンドに対してできることが少なくなってきたんじゃないだろうか。
なので、解散については志磨くんが自分の描く音楽をより幅広く表現できる形を目指して、自分の一部分であり誰より愛するバンドと別れるという血の滲むような決断をした、というあたりだろうと思ってる。
それに対しては理解はできるし、志磨くんという人がすごく好きなので応援もしているけれど、とはいえ毛皮のマリーズも好きだったのでとても寂しい、というところ。
そして武道館
解散についてはそういう受け止め方なのだけど、この日の武道館、どういう感情のテンションで行けばいいのかよく分からなかった。
今後のことも全く分からないし、そもそも「この日をもって解散」から「2011年12月31日までは存続」に変更になったので、この武道館以降も“何かのアクションがあるかもしれない”というやや微妙なところ。
実際、ホームページ上では2011年12月25日までのカウントダウンの表示がされているし。
ほぼ確実に言えることとしては、「これが毛皮のマリーズの最初で最後の日本武道館だ」ということ。
そして(こっちはおそらく) 「僕が毛皮のマリーズのライブを観られるのはこれが最後になるだろう」ということ。
前置きが長くなったけど、ライブ前はこんな状態。
なので、ライブ後に自分がどういう感情・テンションでいるのか、想像がつかなかった。
最初で最後の武道館でのライブ
今朝はもちろんマリーズ。週末からマリーズばかり聴いている。
— いぬたく (@inutaku_) December 5, 2011
今夜はどの曲も聴きたいし、これまでの全ての曲をやってくれてもいいぐらいだけれど、僕がどうしても一つだけ聴きたい曲を選べるなら一度もライブで聴いたことのない「宗教」を選ぶ。
— いぬたく (@inutaku_) December 5, 2011
ほんとそうだねえ。→"わくわくするような、とてつもない喪失感がおそいかかってくるような、一体どんな気持ちですごせばよいのかよくわからず":12月5日、今日は毛皮のマリーズの武道館 http://t.co/8s0YE7cx
— いぬたく (@inutaku_) December 5, 2011
志磨くんの息づかいが伝わってくるような、昨夜の文章。:志磨遼平(毛皮のマリーズ) コックサッカー文學 この夜が明ければ http://t.co/yPuGIId9
— いぬたく (@inutaku_) December 5, 2011
今夜は最後のマリーズを心と目に焼きつけておくんだ。終わったとき、どんな感情になっているのかな。
— いぬたく (@inutaku_) December 5, 2011
この日はアリーナでのスタンディング。
真ん中より左側、栗本ヒロコ側。
僕は西くん(越川和磨)が好きなので、思えばマリーズのライブはいつも真ん中より右側で観ていた。
この日は、最初で最後のヒロコ側でのマリーズ。
会場が暗くなって、「愛の讃歌」が流れる。
いつもより長く、ほぼラストまで。
「愛の讃歌」がこんなに似合う日本のバンドって、もうなくなってしまうんだなあ、と感慨に浸りながら。
スタートは「REBEL SONG」。
ライブでの定番曲。
フルコーラスの「愛の讃歌」からだったけれど、ステージ上の4人は普段と特別に変わったところがない。
衣装も志磨くんはいつものだるいシャツで(笑)、例えばフジロックの時の4人全員軍服(人民服?)や、他のフェスでのゴージャスな装いの方がよっぽど特別感があった。
西くんの投げっぱなすように叫ぶ「バン、バン、バン、バンバーン!」を聴けるのも最後なんだな、とか、どうしてもそういうことを考えてしまう。
続いては「ボニーとクライドは今夜も夢中」。
武道館とはいえ、この曲もきっといつも通り序盤でやるんだろうなと思っていた。
いつも通りの流れが心地いい。
続いて「人間不信」から初期の頃の曲を。
(「REBEL SONG」もライブ定番曲だけど初期の曲には変わりないか)
「愛する or die」 をやってくれたのは嬉しかったなー!
去年、SHIBUYA AXでこの曲をやってくれた時に「うわー!」って興奮は忘れられない。
ああいう、ライブハウスでこの曲を聴ける盛り上がりも、もう味わえないんだな…。
この曲、ライブでやる時のサビで西くんの「ぐわぁぁーーー!」って叫びがすごく好き。
西くん、好きだなー。
武道館でこの曲が聴けてよかった。
最後の毛皮のマリーズが終わった。
— いぬたく (@inutaku_) December 5, 2011
マリーズのことを話したいような。決して話したくないような。
— いぬたく (@inutaku_) December 5, 2011
毛皮のマリーズの「ダンデライオン」は本当に本当に大好きな曲で、今日初めて生で聴けたことがとても嬉しかった。志磨くんと西くんが二人でアコギを弾いている姿も観られてよかった。けれど今その光景を思い返すほど、悲しく切なくなってしまうの。
— いぬたく (@inutaku_) December 5, 2011
自分がフォローしてる・してないや今日のライブに行った・行ってないにかかわらず、今はマリーズが好きでたまらなかった人の言葉にしか触れたくない。そんな夜もあるよね。
— いぬたく (@inutaku_) December 5, 2011
序盤で「愛する or die」をやって、生で聴くのが久しぶりな好きな曲だったのでとても嬉しかったんだけれど、「ああ、あの時にあのライブハウスで聴いたようにはもう聴けることがないんだな」と思ったらやっぱり泣けてきたよ。
— いぬたく (@inutaku_) December 5, 2011
今年の夏フェス、色んな場所で「コミック・ジェネレイション」の時にマリーズ初見のファンのために「ナです!ナ!簡単でしょ、みんな!」と楽しそうに煽っていた志磨くんはもう観られないんだな、とかね。
— いぬたく (@inutaku_) December 5, 2011
01. REBEL SONG
02. ボニーとクライドは今夜も夢中
03. 人間不信
04. 愛する or die
05. ガンマン、生きて帰れ
06. ラストワルツ
07. それすらできない
08. ダンデライオン
09. BABYDOLL
10. すてきなモリー
11. コミック・ジェネレイション
12. Mary Lou
13. The Heart Of Dixie
14. JUBILEE
15. HEART OF GOLD
16. ジャーニー
17. ビューティフル
<アンコール>
18. YOUNG LOOSER
19. ジ・エンド
昨夜のマリーズのアンコールでやった「YOUNG LOOSER」、完全にデヴィッド・ボウイやイエローモンキーを志向してた頃の曲だけれど、そういうバンドがやがて武道館にまで辿り着いて、心からよかったねと伝えたい。
— いぬたく (@inutaku_) December 6, 2011
マリーズの最初で最後の武道館、ナタリーの記事がYahooトップにも載ってる。メジャーであることを意識し続けてた志磨くんにおめでとうって言いたい。
— いぬたく (@inutaku_) December 5, 2011
今朝もずっと毛皮のマリーズ聴いてる。
— いぬたく (@inutaku_) December 6, 2011
毛皮のマリーズに限った話じゃないけど、自分がとても大切なものがなくなってしまったとき、自分の中の熱と近くない人の言葉ってむしろ見たくなくなるよね。もちろん「ああ、この人は自分と似たテンションなんだな」という人もいるのだけど。
— いぬたく (@inutaku_) December 6, 2011