毎日、いろんな曲を聴いている中で、「これはこれからも一生聴くんだろうな」という曲があります。

そういう、心の深いところに刺さっている曲って、本当に自分との関わりが強いというか、その曲に出会っていてよかった、と心から思うんですよね。

それらの曲は日常的にもよく聴く曲もあれば、たまにしか聴かない曲もあって。

むしろ後者のたまにしか聴かないパターンの曲も多いのは、心の深いところに刺さりすぎていて、日常的に聴くにはちょっとヘビーかな…っていう部分もあるからなのでしょう。

日常では、自分と向き合うことよりも他にやらなきゃいけないことがたくさんあるので。

でも、ここで挙げている曲は、自分がいつも立ち戻る場所だったり、自分の根っこの部分にとても近しい感覚を備えているものです。
(そしてたいてい聴くのは夜)

このラインナップは、ヘタな言葉を書き連ねるより、何よりの自分の自己紹介になっているかもしれません。

ちなみにいわゆる個人的な「思い出補正」がある曲はなるべく排除しています。
「あの時期に聴いたから印象に残ってる」みたいな。

そうではなく、その曲で歌われているメロディ・音楽、そして何より歌詞が一体となった世界観そのものが自分の心の深いところにフィットしている曲を選びました。

というわけで前置きは終わるとして、以下、挙げてみます。

一曲を除いて全て日本語詞の曲です。
やっぱり歌詞によって心の深いところに刺さっている、っていう面があるので、特に好きな部分の歌詞も引用してみます。

この曲があるから死なずに済んでる系の曲

終わりなき旅(Mr.Children)

ドM気質な自分にたまらない曲です。

大きな声で 声をからして 愛されたいと歌っているんだよ
「ガキじゃあるまいし」自分に言い聞かすけど また答え探してしまう

難しく考え出すと 結局全てが嫌になって
そっとそっと 逃げ出したくなるけど
高ければ高い壁の方が 登った時気持ちいいもんな

卑怯者(タテタカコ)

本当の優しさというのはこういうことだと思う。

手にとるように感じる心
やさしさと言うのなら
私はちっともあなたの気持ちを
予想すら出来ないし

あなたの助けを求める悲鳴
耳をふさいでしまう
あなたが暗いトコで手を求めても
私はふりはらうし

引っぱる力はありません
引きのばす力もないです
やさしいフリをよそおうことなら
できるけど長くはつづきませぬ

心細い時にうたう歌(タテタカコ)

歌詞にすると単純に見える文字列も、曲として聴くとすごく優しく心に入ってくる。

寂しい 寂しい
僕だけ 寂しい
身体いっぱい匂わして暮らしてた

苦しい 苦しい
僕だけ 苦しい
世界一の不幸を背負っていた

心細い時にうたう歌
心細い時にうたう歌

No Suprises(Radiohead)

クソみたいな夜の数々に最もお世話になった曲。
この曲があったから死なずに済んでいるんだと思う。

A heart that’s full up like a landfill,
a job that slowly kills you,
bruises that won’t heal.
You look so tired-unhappy,
bring down the government,
they don’t, they don’t speak for us.
I’ll take a quiet life,
a handshake of carbon monoxide

no alarms and no surprises,
no alarms and no surprises,
Silent silence, please.

光(宇多田ヒカル)

これは他の曲と少し毛色が違って、「満たされようとしている瞬間」の歌なんだけど、この歌詞とPVに溢れている希望やささやかな愛に憧れるというかむしろ支えられている。

歌詞はどこを抜き出せばいいか分からないほど全ての言葉が好きで、愛を描いている曲の中で一番好きかもしれない。

完成させないで
もっと良くして
ワンシーンづつ撮って
いけばいいから
君という光が私のシナリオ
映し出す

WOW WAR TONIGHT(H Jungle With T)

この歌詞とストーリーが描いている「日本人の生活」に、自分がサラリーマンになる10年ぐらい前からずっと温かさや優しさを感じてる。

そして今も、ここに描かれているサラリーマン生活とはちょっと違う立場なくせに「すごく自分と近しいモノ」としてしょっちゅう聴いてる。

温泉でも行こうなんていつも話してる
落ちついたら仲間で行こうなんてでも
全然暇にならずに時代が追いかけてくる
走ることから逃げたくなってる

流れる景色を必ず毎晩みている
家に帰ったらひたすら眠るだけだから
ほんのひとときでも自分がどれだけやったか
窓に映ってる素顔を誉めろ

ミュージック(サカナクション)

この中で一番最近の(つまり付き合いの浅い)曲であり、去年(2013年)最もたくさん聴いた曲。
孤独と他者との距離感が自分にとってすごく心地よくて、それが音楽的にもベストマッチしてるのがさらに好き。

濡れたままの髪で僕は眠りたい
脱ぎ捨てられた服
昨日のままだった

何も言わない
言わない部屋の壁にそれは寄りかかって
だらしない僕を見ているようだ

リピート(ACIDMAN)

この中で最もライブで何度も聴いた曲。
それでもすり減らない世界観。
これはどっちかと言うと、この下にカテゴライズしている方に近いかも。

ひっそりと揺らぐ木
感情から少し離れている気がして
光を内部へ
急いで 求めて
くり返して くり返して

自分の生き方や価値観に影響を与えている系の曲

旅について(Caravan)

もはや人生のアンセム。

生まれて初めての旅は あの長い坂道の向こう
隣の町で見た夕暮れ それはまるで世界の果て
その時に僕の時計は 時を刻み始めたんだ
夕闇が街を染めても 家には帰らなかったんだ

体が大きくなるにつれ 見えなくなるモノが多くて
いくら背伸びしたところで それは見つからなかった
変わり続けてくという事 変わらないでいるという事
そのどちらも出来ない僕は 旅に出る理由を探していた

神様の宝石でできた島(MIYA&YAMI)

中学の頃に初めて聴いて「自分が好きな世界ってこういうことだ」と教えてもらってからずーっと聴いてる。

さあ 目を閉じて 月が闇へ逃げるまえに
少しだけ眠りなよ 僕もここにいるから
そう 僕らは急ぎ過ぎていただけだろう
言い訳を考えるヒマもないくらいに

WORLD GROOVE(trf)

「旅について」、「神様の宝石でできた島」、そしてこの曲で、一つのセット。
自分の中で一つ大事にしている人生の価値観を描いている、そしてその価値観に出会わせてくれた、三大楽曲。

会ったこともない見知らぬ彼女と彼とが いつか結ばれて愛を育み
子供に託して世界をつなぐよ WORLD GROOVE
君はいつからかこの未来の話を 信じることになるかな?
答えは優しく君を見つめている 彼について行くことさ!!

挙げてみて思ったこと

「自分が大好きな曲」と、「自分の心の深いところに刺さっている曲」は、またぜんぜん違うものだなと思いました。

ここで挙げたのは、「大好きな曲」よりももっと自分自身に近くて、時としてもう聴かずにいられない(なぜなら自分の分身のようなものだから)状態に陥る曲たちです。

そして上でも書いた通り、それらって夜に聴くことばかりなんだけど、それって自分の本質的な部分は夜に現れるからなんでしょうか。