たまたまなのか、今日は広告・コミュニケーション・表現で「いいなー、これ」と思うものが二つほどあったので、自分の雑感も含めて覚え書き。
(一応それが今の本業だったりもしますので)
一つは、映画館の座席×人×パックマン×コマ撮り、というこのムービー。
2分ほどで全て観ることができます。
面白いアイディア。
僕が個人的に驚いたのは、製作時間が4時間ということ。ほんとに!?
撮影・口で話すBGM・編集と全てで4時間!?
ただ同時に思ったのは、映像の中にあと一つアクセントとなるストーリー(と言うほど大したものでなくてもいいので)があった方が個人的には好みだな、ということ。
これはまさに「アイディア一本勝負」で、それはそれで潔いのですけどね。
もう一つは、靴下専門店Tabioのプロモーションムービー(スライドショー)。田中耕一郎さんと児玉裕一さんのお仕事みたいです。
素晴らしい。僕はウェブプロモーションムービーとか最後まで観ることが少ないんですが、これは楽しみながらいい気分で最後まで観ちゃいました。
児玉裕一さんの映像のトーン・音楽と編集のトーンももちろん素晴らしい。
けれど僕が好きなのは、「靴下を履いてると、日本家屋の床ってつつーって滑りたくなるよね!」という“楽しさを内包したエモーション”を抑えているところ。
こうやって人の気持ち(ここでは“エモーション”と呼んでますが)を抑えることで、映像の響き方・刺さり方って全く違うと思うのです。
僕が好きなモノ(映像作品)にはそういう点が共通してます。
例えばこないだ観てブログにも書いた「Day&Night」(「トイ・ストーリー3」の前に流れた短編アニメ)もそうでした。
[映画]トイ・ストーリー3、「Day&Night」と堤大介に関する備忘録 – いぬと海
あと、ちょっと前ですが岸勇希くん、中村洋基さん、児玉裕一さんが手掛けた「SHIRO Cheers System」もそうですね。
映像のクオリティももちろんのこと(これもTabioと同じく児玉裕一さんが監督ですね)、「人と人を近づけたい」というコンセプトに基づいた「友達と一緒にムービーを見る」という設計が好きです(Twitterアカウントをお持ちの方はぜひお試しください)。
僕が好きなのは「アイディアが土台にあっての、エモーションを抑えた表現」ってことだなー、という再確認でした。