前に当ブログで書きましたが、
「第11回潜水医学講座 小田原セミナー」に行ってきました。

その模様・講演内容と、ちょっと私見も加えつつ、
何回かに分けてレポートしたいと思います。

会場はこんな感じ。

第11回潜水医学講座 小田原セミナー

まず最初のテーマは「東京島嶼の離島医療と救急搬送」。
ちなみに「島嶼(とうしょ)」とは「大小のしまじま」のこと(らしい)。

お話ししてくださったのは、
2009年4月まで小笠原の村の診療所という現場にいた越村勲先生。
よって、「島嶼」というのも主に伊豆諸島や小笠原の話が中心でした。

■意外と医療施設は充実

離島の医療設備というと、なかなか難しいだろうなーというイメージがありました。

ただ、意外とと言ったら失礼なのですが、
僕が思っていたより小笠原は医療設備が整ってるんだなー、
と感じたのが正直なところ。

小笠原村診療所には、大きなオペをする設備こそないものの、
ほとんどの薬を処方できる薬局、レントゲン・CTがとれる検査室があり、
画像転送装置で東京広尾病院に転送して見てもらうことも可能だとか。

ここらへんの件は、単純に「えっ、すごい」と思いました。

■とはいえダイビングは気をつけましょう!

ただ、ダイビングにかかわる障害、特に減圧症に関しては、
小笠原・伊豆諸島にはまともに機能しているチャンバーが少ない。

チャンバーがあるにはあるようなのですが、
何年も使用実績がなかったり、
それを使用できる人間が不足していたり…。
(ここらへん、「なぜ」使用できないかの詳細はちょっと分からなかったのですが)

ともかく、現状で機能しているチャンバーは神津島にあるものだけ、とのこと。
神津島のものは漁協が管理しており、東京医科歯科大も協力していて、
毎年数件の使用実績があるようです。

まあ、でもここは十分に気をつけましょう、ということですよね。
特に小笠原は、減圧症の症状が出ても、
船を逃してしまうと最悪一週間閉じ込められてしまうこともあるわけで…。
(父島と母島にはチャンバーそのものがない)

当たり前っちゃあ当たり前ですが、十分に注意したい、ということで。

■シュノーケリングも気をつけましょう!

あとは、直接ダイビングの話ではないのですが、
シュノーケラーの海での事故・怪我が多いみたいですねー。
(海洋レジャーつながり)

事前の知識や準備がないまま海へ行って、
サンゴで足を擦ったり、ガンガゼに刺されたり…。

ひどいものになると、釣り針が手を貫通、なんて事例もありました。
写真つきでしたが、見てるだけで痛いですよ!Y(>_<、)Y

シュノーケリングだからってナメちゃいけません!
(って、当たり前のことなんですけれどもね)

■個人的に…

最後に、こういう話を受けて、個人的にやりたいこと。

今回は伊豆諸島・小笠原の話でした。
ただ「離島ダイビング医療」ということで言えば、
沖縄をはじめ薩南諸島やその他の離島の医療状況もまとめてみたいですねー。

スキューバダイビング.jp(目下、制作中!)でまとめられたらな、と思います。

いやー、こういう情報をこのセミナーで発表して終わり、
というのはもったいない!
なるべく多くの人(ダイバー)の目に触れられるところに置いておきたいです。

あとは、シュノーケラーの方々ですよね。
シュノーケリングについては、けっこう見やすくまとめてあるサイトもあります。
例えば、こことか。
シュノーケリング教室:シュノーケルの遊び方

とはいえそれでも無知なまま遊んじゃう方がいる
(=事前にウェブで調べたりせずに気軽にやる方がいる)ってことは、
現場でパンフレットとか配った方がいいんでしょうかね…。

とか思いながら、
「とりあえずはそこまで自分が考えなくてもいいんじゃないの…?」
「まずはダイビングのことを最優先に考えといたら?」
という自分内のツッコミもあったりして。

まあ、すごく基本的で単純なことなんですけれど、
なんかいろいろ考えてしまいますよねー。

さて、すでにけっこう長文になってきたので、
次のテーマはまたVol.2以降にしたいと思いますー。