オーストラリア対オランダ
Australia-Netherlands – Match Reportより

初戦、スペインに5-1で勝ったオランダと、チリに1-3で負けて後がないオーストラリア。
オーストラリアの前からのプレスで、立ち上がりのオランダはペースをつかめない。

けれど前半20分、ロッベンがドリブルで抜けて独走からのゴール。
ハーフラインをちょっと過ぎたところでロッベンに入れ替わられたのがセンターバックのウィルキンソンで、そこを抜けられるとロッベンに追いつくのは難しいから、オーストラリアのリスク管理がちょっと甘かったかもしれない。

しかしその直後、マッゴーワンからのロングボールをケイヒルが左足でスーパーゴール。
同じような形でのダイレクトだと、ファン・ペルシーやジダンを思い出すような、すげえゴール。

さらにオーストラリアには二つほど決定機。
ブレシアーノの他に、フリーキックからスピラノビッチがフリーになるシーンも(シュートはヒットせず)。

43分にはケイヒルにイエロー。

このチャージで頭を打ったマルティンス・インディが担架に運ばれて、デパイと交代。
これによってオランダは慣れ親しんだ4-3-3(スナイデルがトップ下の4-2-1-3)へ。

これはオーストラリアに対するネタ。
でもこれはオーストラリアに他の攻め手がないっていうよりも、これだけケイヒルが偉大なフィニッシャーだよね、って意味だと解釈してる。

後半立ち上がり、ファン・ペルシーにもイエロー。

オランダは4バックにしたことでセンターバックとボランチの間のパス好感でオーストラリアのプレスを剥がせるようになって、前半よりもパスが回るように。
マルティンス・インディの容態は気がかりだけど、まさに怪我の巧妙というか。

けれどそんな中、こちらも交代で入ったばかりのボザニッチの仕掛けからオーストラリアにPK。

ボザニッチの手は後ろ側(進行方向じゃない方)にあったもので、あれでハンド取られるのはちょっと厳しいね。

けれどまたその4分後、ファン・ペルシーが決めて同点。

ここに来て若い4バックの綻びが出てしまった感じ。
でも監督はそれを承知で自分たちでボールを動かすためにテクニックとボールコントロールに優れたデイヴィッドソンを起用してるんだろうから、まあ表裏一体のところだよね。

そして前半よりも攻撃がスムーズになったオランダは、デパイの強烈にスライスするミドルで逆転。

若いオーストラリアのこういう姿勢を日本も(たとえ敗れるとしても)見せてほしいなー。

まあスコアは打ち合いではあったけど、オーストラリアの2点は、1点目はケイヒル様様のスーパーゴール、2点目はちょっとラッキーなPKと、チームとしての力はオランダが上でもあって、妥当な勝利。
でもオーストラリアはこれからの4年間もアジアで日本の強敵になる予感がひしひしとする好チームではあった(少なくともロシアと戦った韓国よりもずっと)。

途中交代して次戦は出場停止のケイヒルにとってのワールドカップはここで終わってしまった(正確には、次の試合でチリが勝った瞬間に)。
アジアのライバルながら、偉大なフォワードだよなあ。
代表からもこれで引退だろうか。

この直後の試合でチリが勝ったため、オランダの勝ち抜けとオーストラリアの敗退が決まっていまいましたよ、と。

オーストラリア対オランダ