今年もROCK IN JAPAN FESTIVALに3日間行ってきました。
いやー、楽しかったです。

3日間の感想をそれぞれ書きたいところなんですが、フジロックの感想も1日目で止まってるので(笑)、まずはそっちを優先します。

ただ、その前に本題の音楽話とはちょっと逸れますが、僕がとても印象的だったことについて、書いておこうかなと思います。

発端は、去年(2012年)のトリのアーティストについて、ちょうど1年前にこんなことを思ってたことです。

2012年と2013年のトリとその前のアーティストを見比べてみる

まず、2012年と2013年、グラスステージのトリとその前のアーティストを記してみます。
トリ前のアーティスト → トリのアーティストに、ていう順です。

2012年
1日目:YUKI → KREVA
2日目:Perfume → the HIATUS
3日目:スピッツ → ACIDMAN

2013年
1日目:RIP SLYME → サカナクション
2日目:ASIAN KUNG-FU GENERATION → BUMP OF CHICKEN
3日目:10-FEET → Perfume

はじめに、僕は「ロックフェスとしての姿勢、アティチュード」を語りたいわけではないってことを述べておくのですが。

2012年は、やっぱりトリ前に最も集客力がある(大衆的な)アーティストが並んでると思うんですよ。
あ、ロックインジャパンの場合は、ロックフェスと謳えどライト層はとても多い、ということを前提に言ってます。

実際、僕は2012年にトリ~大トリの頃、グラスステージを中心に動いていましたが、トリ前で帰るお客さんはかなり多かったです(おそらくライトなお客さん層)。

僕自身はthe HIATUS大好きですし、なにより「やっとACIDMANが大トリじゃ、ぐわー!」と歓喜してたんですが、それはロックインジャパンフェスでは決して圧倒的多数派ではないんですよね。

ここで何が言いたいかと言うと。

年々、お客さんの動員が増えるこのフェスにおいて、2012年はお客さんが帰るタイミングをズラせたことで、帰宅時の渋滞や混雑を回避することに成功してた、と。
たぶんこれは意図的なんじゃないかなあと思います(その根拠も後で述べます)。

もう一つ言うと、2012年は3日間とも「トリ前=より大衆的、トリ=よりロキノン的」とすることで、結果的にROCKIN’ ONとしてトリにするのがふさわしい(と思われる)アーティストをトリにすることにも成功してたんじゃないかな、と思います。
まあ、ここらへんのフェスとしての姿勢、アティチュードに踏み込んで語る気はあまりないです。

僕がむしろ興味があるのは、「このフェスの快適性を追求する姿勢ってすげーなー」ってことです。

グラスからレイクに向かうルートにできた迂回路

2012年、グラスステージからレイクステージに向かう道に、迂回路ができました。

確かに以前からここの道は、片方で人気のアーティストが終わった後なんかは渋滞することが多く、体力的な消耗だとか、精神的なイライラだとかの原因になりがちでした。
(もちろん、グラスステージのトリが終わった直後だとかは、最高に混む)

ロッキング・オン的に、この道をどうにかしたかったんだと思います。

それで2012年に迂回路ができて、それは今年も継続されてました。
この迂回路が、2013年には完全に市民権を獲得したと感じたんですね。
つまり、みんなその迂回路も通るようになった、ってことです。

2012年はお試しというかお披露目というか、様子見のところがあったんじゃないでしょうか。
それで「イケる」と確信したから、2013年はトリに最も集客があるアーティストを置くことができるようになった、ってことなんじゃないかと思います。

2013年、僕はレイクステージのHEY-SMYTHから見始めたんですが、そこの朝礼で山崎さんが「今年は最後まで観るお客さんがとても多いと思います」と注意喚起してました。

でも注意喚起するってことは問題を認識してるわけで、問題を認識してるってことはロックインジャパンの場合、その問題を解決できるインフラも整えてる、ってことなんだと思います。

ちなみにこの迂回路、フォレストのところから会場の出入り口に向かう分岐もあるんですが、分岐していく方には「+2分かかりますが、ミストシャワーあり」って案内板があるんですよね。
こういう「インセンティブを与えてでも、導線を分ける」っていう姿勢も徹底してるなあと思います。

フェスが拡大しても快適性を置いていかない

ロックインジャパンフェスって、毎年動員が増えているわけですが。

2010~2011年ぐらいの時点で、最も混むグラスステージ~レイクステージの道はけっこう限界だったと記憶しています。

とはいえフェスとしては動員的な拡大も目指したいわけで、その時に快適性も損なわないようにしながら拡大へと向かう、っていう姿勢がほんとにこのフェスらしいなあと思うのです。

最終バスの時間にもまだあった余裕

今年(2013年)、僕は3日目はTK from 凛として時雨からそのまま帰ったので、Perfume後の混雑は体感していません。
ただ、ちょうど友達が発してたツイートで、印象的だったものがあります。

これは「いい人」「いい話」で括ることもできるんですが、僕は「最終バスの時間でも、バスとスタッフにこれだけ余裕があるんだ!」ということに驚きました。

いやー、どんだけいい人でも、やっぱり物理的・体力的に限界だったら、これだけの対応ってできないと思いますよ。
そもそも、最終のバスを逃した(最終のバスが乗せ切れなかった)お客さんが二人だけで、それがまだ22:40頃、つまり終演(21:30)の約1時間後、っていうのが驚きです。

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※追記
本人の話によれば、最終バスは22:15予定で、実際に出発したのは22:20ぐらいだったそうです。このツイートは一段落した後のもの、とのことです。
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だって5万人以上いたわけですよ。
ジャンルが違いますが、横浜国際総合競技場でのサッカー日本代表の試合は、22:00にスタジアムを出ても終電に間に合わない人が出るっていうのに。

一つ一つの工夫が快適性を生む

トリとか迂回路の話は、だいぶ大きな話ですが、ついでにもう一つ、細かいところで「すごいなー」と思った点をご紹介してみます。

2012年の夏のロックインジャパンでは、もしかしたらすでにこうなってたかもしれません(ちょっと記憶が曖昧)。
ただ、2012年末のCOUNT DOWN JAPANでは、こういう形にはなってなかったのは覚えてます(テーブルの上にヒモがだらーっと並んでたのを覚えてます)。

ロックインジャパンって、入場の際に、決して入り口を多く設置してはいないんですよね。
初日だったら、1日券が2列、2日券が2列、3日券が2列、という感じで。

それでも入場の際にほとんど渋滞しないのは、1人にかける時間を極力少なくするような工夫をしているからだと思います。
その工夫の一つが、一つずつバラしてあるこのパンフレット。

スタッフが配るにせよ、お客さんが持って行くにせよ、ヒモがだらーっとなってる場合と比べて、一人一人がかかる時間が数秒は短縮されます(もちろんヒモが絡まることによる大幅なタイムロスも回避できます)。
その数秒の積み重ねによって、渋滞が発生しないんだと思います。

ここに手間とコストをかけるのって、すごいわーと思うんですよね。

なんだか褒めてばかりですが

ロックインジャパンフェスの、こういう快適性の追求は、ほんとにすごいと思います。
トヨタの「カイゼン」にも繋がるものがあるぐらい。

このトライアンドエラーについて、ロッキング・オン社のフェス事業部が講演とかで発表してれる機会があったら、ぜひ聴きたいぐらいです。

いやはや、今年も快適な3日間でした。ありがとうございます。