ガラスハゼの暖色

ガラスハゼの暖色

彼は、大切な人を大切にするための方法を知らなかった。
怒鳴り散らし、睨みつける彼を嫌っていたのは、誰よりも彼自身だった。


寝る前にみる水中写真 Vol.7

ツノザヤウミウシ

ひかりって しろいんだ

ひかりのせかいは まっしろなせかい


そんな まっしろなせかいで

すーっといきをして

ゆーっくりあゆんでいる くろとオレンジ

それは

いきているあかしの いろ


イシダタミヤドカリの断絶

イシダタミヤドカリの断絶

イシダタミヤドカリの目に映る世界は、それはそれは恐ろしいものだった。


チンアナゴと初夏

チンアナゴと初夏ほら、もうすぐそこだよ。
夏の匂いがするでしょ。


寝る前にみる水中写真 Vol.6

静かな海藻そこにながれているじかんは

わたしたちが ふだんすごしているじかんとは

まったくちがうもので

ちがうリズムのなみが

よせてはかえし またよせてはかえす


わたしは そこに

ただただ うかんでいる


ニシキカンザシヤドカリの託言

ニシキカンザシヤドカリの託言
帝国軍が城を急襲したのはあまりに急なことで、
逃れる術もなかった王子は、邪悪な皇帝に呪いをかけられてしまった。


ハリセンボンと帰路

ハリセンボンと帰路上司の愚痴から解放され、自宅からの最寄駅で終電を降りた。
駅から徒歩12分。
バスタブに張られた温かいお湯に、早く会いたかった。


寝る前にみる水中写真 Vol.5

浅場のキラキラ うみのなかの いろ

ちきゅうにあふれている あおと あかと しろ


でもね これは

うみのなかにしかない あおと あかと しろ


ミゾレウミウシと千里

ミゾレウミウシと千里 仙人は言い放った。
「わしはこの眼で、千里の先まで見ることができる。のぢゃ」


寝る前にみる水中写真 Vol.4

ダイバー おやすみがおわったら

そのつぎのおやすみまで

しばらくの おやすみ


こんども いっしょにいこう

きみと ぼくと


1  2  3