ガラスハゼの暖色

ガラスハゼの暖色

彼は、大切な人を大切にするための方法を知らなかった。
怒鳴り散らし、睨みつける彼を嫌っていたのは、誰よりも彼自身だった。

さんざんわめき散らし、周りの人を傷つけたのち、
彼は病に倒れた。

余命は長くなかった。

ベッドの中で彼を襲っていたのは、
病魔による苦しみよりも、むしろ後悔の念だった。

自分はなぜあの人を悲しませることしかできなかったのか。
大切な人をたった一人幸せにすることができなくて、なにが人生だというのか。

彼は、自分の死後も、大切な人は幸せな道をすこやかに過ごしてくれることを願った。

そして、もう一つだけ願いをたてられるのならば、

「次に生まれる時は大切な人を幸せにできる人生を送りたい」

そんなことを願った。

棘だらけの言葉も、
暴力のような憎悪に満ちた視線も、
再び自分の持ちものになることは望んでいなかった。


彼の命が尽きた後、
次にその精神が宿った先は、ガラスハゼだった。

前の人生の記憶など、白い風の向こう側に消えている。

ただ、その瞳は、暖かい色を宿していた。

見る者をあたたかくし、
心をゆるやかにほどいてくれるような瞳だった。

彼の願いは、叶えられたのだった。

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コメント

うぅ~~~んo(*^-^*)o いつもながら素晴らしいですね~~~(o^-')ゞ

どんな感性を持ち合わせればこんなストーリーが生み出せるのか
不思議にすら感じてしまいますo(*^-^*)o

これからも楽しみにしていますd(^-^)ネ!!

切なさのあとに温かくなって二つの感情から自然と涙がこぼれました。

今の季節にもぴったりでにくいなぁ~
すっかりやられてしまったよ。

> Terra*さん

コメント&大層なお言葉、ありがとうございます!
いやー、いたって普通の人間なのですが…、
喜んでいただけてとてもうれしいです!

最近ほかのことで水中写真をあまりアップできずにいましたが、
これからはまたぼちぼち上げていこうと思います。
またいつでもお越しくださいー。

> ぷぅくん

コメント、ありがとうございます!
ええっ、涙がこぼれるほどですか!?
そりゃあ、なんだか…、光栄というか、こんなので申し訳ないというか…。
でもありがとうございます!

そんなに深く打ちのめすほどのモノは意図してないのですが、
そこまで真剣に読んでくれてありがたいことです!

いいお話ありがとうございます。
私も涙しました。
もう10年以上前のことですが、頑固だった父親が病気で亡くなる時最後まで不機嫌だったんですね。きつかったんだと思います。
その思い出が今でも胸を痛めるんです。
私、生きているうちにガラスハゼ目指しますね。
できるかな~
あ~~今日も仕事でカリカリしてましたね~~反省です。

> エムさん

コメント、ありがとうございます!

エムさんにまで涙していただいて…、嬉しい限りです!

こういう話(物語)は自分の体験そのまんまというわけでもないのですが、
これまでの人生でいろいろと遭遇したり見聞きした事象からつくってます。
それに自分なりの何か(大げさに言えば人生観)を乗せているので、
共感してくださったのならとても嬉しいことです。

ありがとうございますー。

>いぬたくさん
2回目のコメントです。
昨日からこのページをプリントしていつも見えるところに貼らせていただきました。
自分の言動を振り返るためです。
「ガラスハゼの瞳」を日に何度も見つめています。

毎年寒くなる季節「クリスマスキャロル」の映画をちょっとだけ見返すんですね。
日々の反省のために。
今年から、加えて「ガラスハゼの瞳」も大切にさせていただきます。
本当にありがとうございました。

> エムさん

またまたコメント、ありがとうございます!

おおっ、そんなことまでしていただけるとは…。
ほんとに驚いていますが、とても光栄です!
ありがとうございます!

拙いブログですが、これからもどうぞよろしくお願いしますー。

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