チンアナゴと初夏
チンアナゴには、夏を楽しむ才能があった。
「夏なんて、ただいたずらに暑いだけだ」と、ある魚は言う。
「夏には、余計な来客が多すぎる」と、またある魚は言う。
彼らはある意味で正しいし、
夏にはいいところばかりではない。
チンアナゴは、子どものままなのだ。
子どもの頃の、楽しかった夏。
取るに足らないことに、呆れるほど夢中になった夏。
そんな夏を、大人になった今も信じている。
それだけが他の魚との違いだった。
「夏は楽しんだ者勝ち」なのだと信じていた。
実際、しかめ面をした他の魚たちよりも、
彼らの表情は無邪気に輝いていた。
ほら、
早く飛びこまないと、夏はすぐに逃げて行ってしまうよ。
チンアナゴは、首をうーんと伸ばした。
その頬を、夏の香りが早足でかすめ去っていった。

コメント
さわやかな写真に、さわやかな文章ですね。
いつまでも夏特有のわくわく感を
忘れたくないですねー。
by かにころ at 2009-07-15 08:34
> かにころくん
初夏なので、とりあえずさわやかな写真を選んでみました!
ええ、夏のわくわく感に身を委ねてます!
「わくわく感」と「ワクワク感」、
ひらがなかカタカナかで、印象が変わりますねっ!
by いぬたく
at 2009-07-15 23:01
白砂の青い海
南国ならではの作品ですね~。
砂地の青かぶり 大好きな写真です。
by itti at 2009-08-19 15:26
> ittiさん
コメントありがとうございますー!
白い砂と青い海のあやふやな写真、僕も大好きです。
なるべく自分の好きなような感じに撮ってみましたが、
気に入っていただけてうれしいです!
by いぬたく
at 2009-08-19 17:26
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