チンアナゴと初夏

チンアナゴと初夏ほら、もうすぐそこだよ。
夏の匂いがするでしょ。

チンアナゴには、夏を楽しむ才能があった。

「夏なんて、ただいたずらに暑いだけだ」と、ある魚は言う。
「夏には、余計な来客が多すぎる」と、またある魚は言う。

彼らはある意味で正しいし、
夏にはいいところばかりではない。

チンアナゴは、子どものままなのだ。

子どもの頃の、楽しかった夏。
取るに足らないことに、呆れるほど夢中になった夏。

そんな夏を、大人になった今も信じている。
それだけが他の魚との違いだった。

「夏は楽しんだ者勝ち」なのだと信じていた。

実際、しかめ面をした他の魚たちよりも、
彼らの表情は無邪気に輝いていた。


ほら、
早く飛びこまないと、夏はすぐに逃げて行ってしまうよ。

チンアナゴは、首をうーんと伸ばした。
その頬を、夏の香りが早足でかすめ去っていった。

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コメント

さわやかな写真に、さわやかな文章ですね。

いつまでも夏特有のわくわく感を
忘れたくないですねー。

> かにころくん

初夏なので、とりあえずさわやかな写真を選んでみました!

ええ、夏のわくわく感に身を委ねてます!
「わくわく感」と「ワクワク感」、
ひらがなかカタカナかで、印象が変わりますねっ!

白砂の青い海
南国ならではの作品ですね~。
砂地の青かぶり 大好きな写真です。

> ittiさん

コメントありがとうございますー!

白い砂と青い海のあやふやな写真、僕も大好きです。
なるべく自分の好きなような感じに撮ってみましたが、
気に入っていただけてうれしいです!

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