アルゼンチン対イラン
Argentina-Iran Liveより

初戦をボスニア・ヘルツェゴヴィナに勝利してこのグループでだいぶ優位に立ったアルゼンチンと、アルジェリアとスコアレスドローに終わったイラン。
強国アルゼンチンに挑むイラン、という構図。

初戦の感想はこちら。
予想以上に低調な試合の中でやっぱりメッシ – アルゼンチンvsボスニア・ヘルツェゴヴィナ 2014.6.15 | いぬと海
守備偏重のイランに対して崩しが雑だとスコアレスは必然 – イランvsナイジェリア 2014.6.16 | いぬと海

試合はイランが4-5-1で守りを固め、アルゼンチンがパスワークとメッシ、ディ・マリアのドリブルでこじ開けていこうとする展開。

右サイドで前を向いたサバレタから、DFラインの裏に抜けるイグアインへのグラウンダーのクロス気味のボール。
流れの中では、これが90分間で最もスムーズにPA内に侵入できた(イランとしては侵入を許した)シーンだったかもしれない。

以下、イランはカウンターを狙うものの精度が足りないシーンも多く、基本的にはアルゼンチンが攻めてはセットプレーを獲得して惜しいシーンが生まれるっていう流れ。

アルゼンチンは徐々にイランの堅いディフェンスに慣れてきていた。

イランはこのCKが前半で唯一最大のチャンスだったかな。

イランの観客動員数、すごいんだな。

前半のメッシはPA付近でFKをもらえたプレー以外は、ほとんどイランに抑えられてた。

イグアインはボールがなかなか足につかないというか、フィットしない感じだったなー。

後半に入って、イランもカウンターでの精度・集中力が上がり、決定機を迎えられるようになる。

ロメロが触ってなければ入ってたヘディングだった。

ただイランが攻める展開は、アルゼンチンにスペースが生まれる展開でもある。
ケイロス監督はここを警戒したのか、後半30分ぐらいからはイランもカウンターでもあまり上がらない(スペースを与えない)戦い方に切り替えていた。

このシーンは、ジャハンバフシュからグーチャンネジャドという二人の関係で作り出したカウンターからの決定機。

実はイランは後半に3度ほど決定機があって、集中を切らさずにどれもグッドセーブを見せたGKロメロは評価されるべき。

けれどアディショナルタイムにメッシが決めちゃうんだよねー。
おい化け物か。

その一つ前のプレーで簡単に右にはたいたシーンがあったんだけど、このゴールシーンではむしろ逆にサバレタのオーバーラップを囮にした形。

イランの戦いは讃えられるべきだけれど、弱者であるチームが勝ち点3を奪うのもまた難しいんだな…という現実も叩きつけられたような。
(ギリシャ戦の後だけに、余計に)

4年前の日本は他者に対してグッドチームであることは見せられたと思うんだけど、そこから「今度はボールを保持するサッカーを」ってことを目指した4年間だったのが、それが霧散している現状なわけで。
いろいろと考えさせられるイランの健闘だった。
(ちょうどギリシャも2004年のユーロ優勝以降、日本と同じようなポゼッションへの取り組みを目指してたわけだし)

そこの行ったり来たりって、正解のないサッカーというスポーツの根源的な悩みのような。
日本がその壁をぶち破れるのはいつの日なのか。

って、イランの戦いぶりに2010年の日本を重ねあわせてしまったけれど、とはいえメッシはスーパーでした。

アルゼンチン対イラン