今回はダイビングネタ。
いや、どちらかと言うと水中映像(水中動画)ネタ。

世の中的に3Dが流行り出して、今年の流行語にもなったりして。
そんな波が水中映像の世界にも押し寄せています。

つい先日も、Inter BEEで「3D水中映像」や「フルハイビジョンより高画質な4Kの水中映像」を観てきました。
簡単なレポート記事は、スキューバダイビング.jpの方に載せてます。

イルカが飛び出す3D水中映像を観てきました! – Inter BEEレポ(1/2) « スキューバダイビング.jp
ハイビジョンを上回る“超高画質”4Kの水中映像! – Inter BEEレポ(2/2) « スキューバダイビング.jp

映像自体のクオリティ(3Dという新たな表現手段を含めて)が発展するのは、素晴らしいことです。

ただ、日本国内で水中映像が置かれているポジションを見渡してみると、個人的にはもっと大事なこともあると思っています。

一言で言えば、それは「伝える力」です。

例えば以前、「ダーウィンが来た!」という番組でダイビングを全く知らない人たちにもカエルアンコウが話題になった、という事例があります。

NHK「ダーウィンが来た!」でカエルアンコウが話題になっていた件 – いぬと海

これはなぜ話題になったのでしょうか。
それは、「ダイビングを知らない人・海のことを全く知らない人」にも、カエルアンコウの生態や時には狩りの際のドラマ(物語性)を番組制作スタッフが伝えられたからだと思います。

この「伝える」ということが、簡単なようで難しいのです。
そこには、それなりの能力が必要とされます。
(最近、伝えることで成功してる人に例えば池上彰さんがいますね)

「伝える」というのは、一般の人とダイビング・海・生物との接点を見出す、ということでもあります。
その接点を生み出して、それを橋にして乗り越えていかないと、水中映像は一定のカテゴリを超えられないのだと思ってます。

まあもちろんその境界を絶対に超えなきゃいけない、というわけではないのですが、個人的には超えてほしいと願っていますし、超えたいと思ってます。
だって、水中映像は今よりもっと多くの人の心を動かせると思いますので。

なので、水中映像の技術・インフラ自体が発達することも大事ですが、それ以上にその水中映像を「伝えることができる人・能力」が大事だと思っています。

この場合の「伝える能力」というのは、例えば作品を通して目の前の人(もしくはPCの向こう側の人)に伝える、という意味もありますし、「どうやったら多くの人に伝えられるかの手段を考える」という意味も含まれています。

現在、日本でふつうの人がよく観る水中映像っていわゆる癒し系の映像で、明け方にテレビ局の番組が終了して流れていたり、テレビ・PCモニタ・デジタルフォトフレーム等のディスプレイとして流れていたりする映像だと思います。

それらは「ああ、綺麗だな」とは思うものの、人の心を動かすものとはちょっと違います。
(もちろん、そういう水中映像の用途・使われ方を否定するわけではありません)

個人的には、水中映像にはもっともっと可能性があると思っています。

まあ、こんなことを書くよりも、早く自分なりの「水中映像の可能性を広げる試み」を実行しないと、ですね。
今年~来年には何かアクションができると思うので、僕は自分なりの試みをしてみたいと思っています。

そういう「行動」で見せられたら一番いいのですが、とりあえずはInter BEEというタイムリーな機会もあったので、ブログで考えをまとめてみました。