「Web2.0」という言葉がありますよね。
その定義は、梅田望夫さんの『ウェブ進化論』によれば、
「ネット上の不特定多数の人々(や企業)を、受動的なサービス享受者ではなく能動的な表現者と認めて、積極的に巻き込んでいくための技術やサービス開発姿勢」
とのことです。

まあつまり、ネット上にいる人たちが、自分たちも情報(コラムや口コミ)を提供して、
それが「知の集積」となり、いろんな人が共有でき、みんなに役立つサイト・サービスが作られる、と。

Web2.0の代表的なサービスは、ロボット型の検索エンジン、SNS、Wikiなどが挙げられます。
今回のコラムでは、その中でもWikiっぽいもの、まあつまりWikipediaとか、価格.com、食べログ、じゃらんnetなんかを想定していただくといいかもしれないです。

ネットの業界ではもうWeb2.0の次のトレンドを探すステージにきていますが、
僕はずっとWeb2.0のダイビング版、いわば「ダイビング2.0」みたいなモノってネット上でできないんだろうか、
って思ってました。
(自分がサービスを立ち上げる、という意味でも、誰かがやらないかなあ、という意味でも)

価格.comには、家電からペット商品まで、あらゆる口コミが集ってますよね。
食べログには、レストランやお取り寄せグルメの口コミ。
じゃらんnetには、ホテルや観光スポットの口コミ。

それと同じように、ダイビングにまつわるあらゆるモノ、
ダイビングポイントであったり、ショップ&サービス、器材などに関する、
ネット上の「知の集積」ってできないものなのかなあ、と。

けれど、2009年2月7日現在、そういうサイト・サービスはあまりありません。

ダイビングに関する最も大きなポータルサイト的なものは、おそらくDIVE NETなんでしょう。
(詳細なアクセス数などの比較を知ってるわけじゃありませんが)

ただ、そのDIVE NETも、一般のダイバーが情報発信する場は僅かで(水中写真ぐらい)、
ほとんどがトップダウン型というか、情報提供者からの一方的な発信となってます。
(もちろん、それが悪いってわけではないです)

現在のところ「ダイビング2.0」っぽいのは、先日のコラムでも書いた「うみもぐら」。
これはダイビングに特化したSNSなので、まさに「ダイビング2.0」ですよね。
あとは、寺山さん(和尚さん)たちがやってる「Diving.Commu(ダイビング・ドット・コミュ)」。
これもいちおう「コミュニケーションサイト」と謳ってますが、まだ発展途上でしょうか。
(そこらへん、寺山さんに今度お会いする時に訊いてみたいです)

ともかく、現状を見ても、また自分なりにいろいろ考えてみても、
「ダイビング2.0」的なモノはすごく難しそうです。
 (そもそも、そのニーズがあるのかっていう問題も大きいですが)

ダイビング系のSNSが難しそうな理由は先に書きましたので、
次回はダイビング系のWiki・口コミサイトが難しそうな理由を書いてみたいと思います。

つまりは、「価格.comとか食べログのダイビング版はなんで成功しなさそうなのか?」
みたいなテーマです。

【ついしん】
先日、ダイビング系SNSのことを書いたら、うみもぐら内でご担当の方からメールを頂きました。
(こんな拙いブログなのに、ありがとうございます!)
とても熱い内容で、「(思ってた通り)素晴らしい熱意だなあ」と感激しました。
うみもぐらの中でも、自分にできることはちらほらやっていきたいと思います。